ニュース:南種子町「河内の貝化石層」の露頭,鹿児島県文化財(天然記念物)に指定

 フィールドミュージアムのノードとして紹介した南種子町の「河内の貝化石層」の露頭が、平成23年4月に鹿児島県文化財(天然記念物)に指定されました。河内層は茎永層群の中部に位置し、規則正しく並んだ突起を持つ巻貝ヴィカリアが産出することから、中新世中期(約1630万年〜1040万年前)の海成層と言われています。河内層の泥岩から内湾の浅い環境を示す貝化石類や底生生物の巣穴化石が認められます。カキ化石層は数十メートル四方にわたって露出し、淡水性カメ類2種の甲羅の化石も発見されました。イシガメ科の一種と大型のスッポン科の一種です。河内層は熱帯〜亜熱帯域で堆積したと考えられ、貝類化石を多産し、堆積構造が良く保存されていることから、当時の堆積環境を現地で学ぶことのできる生きた教材(地質遺産)です。干潟堆積物と淡水性カメ類化石が見つかったことから、この時代には大陸の縁辺部であった可能性があり、琉球列島の成り立ちを知る上で貴重な地層です。
大木 公彦(鹿児島大学総合研究博物館)